クエンティン・タランティーノの脚本・監督による作品。
凄腕の女殺し屋であるザ・ブライドは、自分からすべてを奪ったかつてのボス”ビル”を葬るため果てしない復讐の旅を続ける。
主演のユマ・サーマンのほか、デヴィッド・キャラダイン、ダリル・ハンナ、ルーシー・リュー、千葉真一、栗山千明、ジュリー・ドレフュス、マイケル・マドセンなどが出演した映画「キル・ビル」
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映画「キル・ビル」の作品情報・あらすじ
映画「キル・ビル」は、クエンティン・タランティーノ監督のアクション映画です。
主演はユマ・サーマンで、彼女は殺し屋を引退した女性であるザ・ブライドを演じています。
ザ・ブライドは結婚式の最中に、かつてのボスであるビルとその配下に襲撃されて重傷を負い、妊娠していた子供も失ってしまいます。
4年間の昏睡状態から目覚めた彼女は、ビルとその部下に復讐するために戦いを挑みます。
タランティーノ監督は、日本のアニメや時代劇、香港のカンフー映画などに影響を受けており、それらのオマージュやパロディが随所に見られます。
例えば、ザ・ブライドが日本刀を手に入れるために訪れる刀鍛冶は千葉真一が演じる服部半蔵で、人気時代劇『影の軍団』の主人公と同じ名前です。
また、ザ・ブライドが敵のアジトである料亭に乗り込むシーンでは、日本のロックバンドThe 5.6.7.8’sが登場してライブを披露します。
タランティーノ監督は、B級映画やカルト映画のファンであり、その影響が作品にも表れています。
例えば、ザ・ブライドが復讐しようとする殺し屋組織は、「DiVAS」という名前で呼ばれており、それぞれが毒ヘビの名前を持っています。
また、彼らは黒いスーツと赤いマフラーを身につけており、その出で立ちは日本のアニメ「科学忍者隊ガッチャマン」のキャラクターに似ています。
ユマ・サーマンはタランティーノ監督と親交が深く、タランティーノ監督の代表作「パルプ・フィクション」にも出演しています。
本作では、ザ・ブライドという難役を見事に演じきっており、その強さや格好良さが印象的です。
例えば、ザ・ブライドは料亭で数十人もの敵と戦って倒し、最後にはオーレンという最強の敵と一騎打ちをします。
その戦闘シーンは血しぶきが飛び散りながらも美しく描かれており、見応えがあります。
本作ではアクションシーンが多くありますが、それぞれに工夫や趣向が凝らされています。
例えば、ザ・ブライドが病院から脱出する際には、「グリーンホーネット」のテーマ曲が流れます。
また、ザ・ブライドが日本刀を手に入れる際には、「アイアンサイド」のテーマ曲が流れます。
これらの音楽は、タランティーノ監督が好きな映画やテレビ番組のものであり、それらに敬意を表しています。
また、音楽はシーンの雰囲気や感情を高める効果もあります。
本作では血みどろの殺陣シーンが多くありますが、それらはあまりにも過剰であるために、逆に爽快感やコミカルさを感じさせます。
例えば、ザ・ブライドが敵の腕や足や頭を切り落とすと、血が噴水のように噴き出します。
また、日本語のセリフもカタコトであるために、笑いを誘います。
例えば、オーレンは「私は日本人よ」と言いますが、その発音は「ワタシハニッポンジンヨ」となっています。
けれど、オーレンの有名なセリフ「ヤッチマイナ！」は普通に日本語として聞き取れます。
タランティーノ監督は、ザ・ブライドの黄色いスーツをブルース・リーの映画「死亡遊戯」に登場するものと同じにしようとしましたが、実際には色やデザインが若干異なっています。
これは、ブルース・リーの遺族から許可を得られなかったためです。
ザ・ブライドが日本刀を手に入れるために訪れる刀鍛冶は千葉真一が演じていますが、彼はタランティーノ監督の大ファンであり出演を快諾しました。
しかし、彼は英語が苦手であり、セリフを覚えるのに苦労したと言われています。
逆に千葉真一と大葉健二の会話のシーンでは明らかな言いよどみがありますが、タランティーノ監督が日本語がわからないためにOKになったものと思われます。
ザ・ブライドが料亭でオーレン石井と対決するシーンでは、血しぶきが飛び散りますが、これはCGではなく実際に撮影されたものです。
タランティーノ監督は、血を出すために高圧ポンプを使いましたが、それでも足りないと感じて、自分で血を撒き散らしたと言われています。
オーレン石井の部下ジョニー・モーは、ゴードン・ラウが演じていますが、彼はカンフー映画のスターであり、タランティーノ監督も尊敬していました。
しかし、彼は日本語が話せず、セリフを発音するだけで演技力は発揮できませんでした。
映画「キル・ビル」のあらすじ
ザ・ブライドは、かつてビルという男の下で殺し屋として働いていた女性だった。
しかし、彼女はビルとの子供を妊娠したことを機に足を洗おうとする。
彼女はテキサス州の教会で結婚式を挙げようとするが、そこにビルと彼の部下である殺し屋たちが現れる。
彼らはザ・ブライドを含めて教会にいた人々全員の命を奪い、ザ・ブライドのお腹に銃を撃ち込む。
ビルはザ・ブライドが絶命したと思い、その場を去る。
しかし、ザ・ブライドは奇跡的に生きていた。
彼女は4年間の昏睡状態に陥るが、その間に病院で看護師や警備員に虐待されていた。
ある日、ザ・ブライドは目覚める。
彼女は自分の子供が亡くなったことを知り、悲しみに暮れる。
しかし、彼女は怒りに燃え、ビルとその部下に復讐することを決意する。
彼女は病院から脱出し、自分の敵の名前を書いたリストを作る。
そのリストには、ビルの他に、カリフォルニア・マウンテン・スネーク（エル・ドライバー）、コットンマウス（オーレン石井）、コッパーヘッド（ヴェルニータ・グリーン）、サイドワインダー（バド）という名前があった。
ザ・ブライドはまず、カリフォルニア・マウンテン・スネークとコットンマウスに復讐することにする。
カリフォルニアマウンテンスネークは、パサデナで主婦として暮らしている。
現在、彼女は本名であるエル・ドライバーを名乗っていた。
ザ・ブライドは彼女の家に押しかけて戦闘を挑むが、その最中にエルの娘が帰って来る。
ザ・ブライドは子供の前で暴力を振るわないことにするが、エルはその隙にザ・ブライドにナイフを投げつける。
しかし、ザ・ブライドはそれをかわしてエルの胸にナイフを刺す。
ザ・ブライドはエルの娘に謝罪し、将来自分に復讐したいなら来るように言ってその場を去る。
次に、ザ・ブライドはコットンマウスに復讐するために日本へ向かう。
コットンマウスは本名をオーレン石井といい、東京でヤクザのボスとして君臨していた。
彼女は日本人と中国人のハーフであり、幼い頃から殺し屋として育てられた。
彼女は自分の部下や敵から恐れられており、特にジョニー・モーという男が率いる「クレイジー88」という集団が彼女の護衛をしていた。
ザ・ブライドはまず、日本刀を手に入れるために服部半蔵という刀鍛冶を訪ねる。
彼はかつては殺し屋でもあったが、今は隠居して寿司屋を経営していた。
彼はザ・ブライドの目的を知り、彼女に最高の日本刀を作って渡す。
ザ・ブライドはその日本刀を持ってオーレンのアジトである料亭に乗り込む。
そこで彼女はクレイジー88やジョニー・モーと激しい立ち回りを繰り広げる。
ザ・ブライドは敵の腕や足や頭を切り落とし、血しぶきが飛び散る。
そして、最後にオーレンだけが残る。
ザ・ブライドとオーレンは庭で一騎打ちをする。
オーレンはザ・ブライドの日本刀を見て、それが服部半蔵によって作られたものだと気づく。
彼女はザ・ブライドに敬意を払うが、それでも戦う。
ふたりは互いにダメージを与えるが、最終的にザ・ブライドがオーレンを倒す。
ザ・ブライドは次の標的を倒すために、その場を去っていく…。
映画「キル・ビル」のスタッフ
監督：クエンティン・タランティーノ
アニメーション監督：中澤一登
製作：ローレンス・ベンダー
製作総指揮：Ｅ・ベネット・ウォルシュ、ハーヴェイ・ワインスタイン、ボブ・ワインスタイン、エリカ・スタインバーグ
脚本：クエンティン・タランティーノ
キャラクター原案：クエンティン・タランティーノ、ユマ・サーマン
アニメーションキャラクターデザイン：石井克人、田島昭宇
撮影：ロバート・リチャードソン
特殊メイク：ＫＮＢ ＥＦＸ
美術監督：種田陽平、デヴィッド・ワスコ
編集：サリー・メンケ
アニメーション：Production I.G
音楽：ＲＺＡ、ラーズ・ウルリッヒ
衣裳デザイン：小川久美子
武術指導：ユエン・ウーピン
アニメーション美術監督：西田稔
映画「キル・ビル」のキャスト※（）内は日本語吹き替え版声優
ザ・ブライド／“ブラック・マンバ”：ユマ・サーマン（唐沢潤）
ビル：デヴィッド・キャラダイン（家弓家正）
エル・ドライバー／“カリフォルニア・マウンテン・スネーク”：ダリル・ハンナ（富本牧子）
オーレン・イシイ／“コットンマウス”：ルーシー・リュー（小山茉美/nona）
服部半蔵：千葉真一
ゴーゴー夕張：栗山千明
ヴァニータ・グリーン／“コッパーヘッド”／ジーニー・ベル：ヴィヴィカ・Ａ・フォックス（高乃麗）
ソフィ・ファタール：ジュリー・ドレフュス（坪井木の実）
バド／“サイドワインダー”：マイケル・マドセン（立木文彦）
保安官：マイケル・パークス（納谷悟朗）
ジョニー・モー：ゴードン・リュウ
小澤親分：麿赤兒
田中親分：國村隼
小路親分：北村一輝
田中要次
風祭ゆき
大葉健二
シャナ・スタイン
ボー・スヴェンソン
マイケル・ジェイ・ホワイト
声の出演
オーレン・イシイ（少女時代）：前田愛 （アニメ・パート）
松本組長：楠見尚己 （アニメ・パート）
プリティ・リキ：緑川光 （アニメ・パート）
映画「キル・ビル」フル動画をDailymotion、YouTubeなどで視聴することはできる？
Dailymotion ×
YouTube （○）
調査した時点では映画「キル・ビル」動画はYouTubeにアップロードされていました。
ただし、スペイン語に吹き替えられており、日本語字幕は入っていません。
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映画「キル・ビル」の関連作品
監督：クエンティン・タランティーノのその他の作品
パルプ・フィクション (1994)
監督：クエンティン・タランティーノ
出演：ジョン・トラヴォルタ、サミュエル・Ｌ・ジャクソン、ユマ・サーマン他
ヘイトフル・エイト (2015)
監督：クエンティン・タランティーノ
出演：サミュエル・Ｌ・ジャクソン、カート・ラッセル、ジェニファー・ジェイソン・リー他
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド (2019)
監督：クエンティン・タランティーノ
出演：レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピット、マーゴット・ロビー他
1969年のハリウッド。
かつて一世を風靡した俳優リック・ダルトンは人気の低下に悩んでいた。
そんな彼にイタリアで製作する西部劇”マカロニ・ウエスタン”への出演オファーがやってくるが。
出演：ユマ・サーマンのその他の作品
グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告 (2020)
監督：ティム・ヒル
出演：ロバート・デ・ニーロ、オークス・フェグリー、クリストファー・ウォーケン、ユマ・サーマン他
ロバート・Ｋ・スミスによる児童文学『ぼくはおじいちゃんと戦争した』を原作とする作品。
妻を亡くして独り暮らしのエドは娘のサリー一家と同居することになるが、サリーの息子・ピーターは自分の部屋を明け渡すことになって不満を感じており…。
出演：ルーシー・リューのその他の作品
チャーリーズ・エンジェル (2000)
監督：マックＧ
出演：キャメロン・ディアス、ドリュー・バリモア、ルーシー・リュー他
チャーリーズ・エンジェル／フルスロットル (2003)
監督：マックＧ
出演：キャメロン・ディアス、ドリュー・バリモア、ルーシー・リュー他
シャザム！～神々の怒り～ (2023)
監督：デヴィッド・Ｆ・サンドバーグ
出演：ザカリー・リーヴァイ、アッシャー・エンジェル、ジャック・ディラン・グレイザー、ルーシー・リュー他
映画「シャザム！」の続編となる作品。
スーパーパワーで街の平和を守っていたビリー・バットソンたちだったが、太古の時代、魔術師にスーパーパワーを奪われた神の娘たちが復讐のために襲来し…。
出演：千葉真一のその他の作品
ワイルド・スピードＸ３ TOKYO DRIFT (2006)
監督：ジャスティン・リン
出演：ルーカス・ブラック、バウ・ワウ、JJ. Sonny Chiba他
日本を舞台にした「ワイルド・スピード」シリーズ第3作。
暴走行為が原因でハイスクールを放校処分となったショーン・ボズウェルは父のいる日本で暮らすことになるが、同級生からドリフトレースに誘われ…。
エイプリルフールズ (2015)
監督：石川淳一
出演：戸田恵梨香、松坂桃李、ユースケ・サンタマリア、菜々緒、千葉真一他
出演：栗山千明のその他の作品
バトル・ロワイアル (2000)
監督：深作欣二
出演：藤原竜也、前田亜季、山本太郎、安藤政信、栗山千明他
妖怪大戦争 (2005)
監督：三池崇史
出演：神木隆之介、宮迫博之、南果歩、栗山千明他
劇場版 ＳＰＥＣ～天～ 警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿 (2012)
監督：堤幸彦
出演：戸田恵梨香、加瀬亮、福田沙紀、栗山千明他
秘密 THE TOP SECRET (2016)
監督：大友啓史
出演：生田斗真、岡田将生、吉川晃司、栗山千明他
清水玲子によるマンガを原作とする作品。
亡くなった人間の脳から生存時の記憶を映像として取り出せるシステムを使って迷宮入り事件の操作を行う特別捜査機関、通称“第九”。
ある事件の捜査で“第九”は、冤罪の可能性を発見してしまい…。
鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成 (2022)
監督：曽利文彦
出演：山田涼介、本田翼、ディーン・フジオカ、栗山千明他
まとめ
いかがでしたでしょうか。
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