トマス・ハリスによる小説を原作とする「ハンニバル・レクター博士」シリーズの3作目の作品。
FBI捜査官ウィル・グレアムは連続殺人事件の手がかりを得るため、かつて自ら逮捕したハンニバル・レクター博士に協力を求める。
「ラッシュアワー」のブレット・ラトナーが監督を務め、アンソニー・ホプキンスがレクター博士を演じるほか、エドワード・ノートン、レイフ・ファインズ、エミリー・ワトソン、フィリップ・シーモア・ホフマン、ハーヴェイ・カイテルなどが出演した映画「レッド・ドラゴン」
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映画「レッド・ドラゴン」の作品情報・あらすじ
2002年の映画「レッド・ドラゴン」はトマス・ハリスの同名小説を映画化した作品で、「ハンニバル・レクター博士」シリーズの3作目の作品となります。
本作では「人食い」として知られる殺人鬼ハンニバル・レクター博士の存在感と演じるアンソニー・ホプキンスの演技力が圧倒的です。
また、エドワード・ノートンが演じるFBI捜査官ウィル・グレアムのキャラクターが犯人の心理に深く潜り込む過程も見逃せません。
そして、レイフ・ファインズによる犯人フランシス・ダラハイドの複雑な心理描写にも注目です。
映画「レッド・ドラゴン」は緊張感溢れるストーリー展開と、観る者を引き込むサスペンスの構築、そして、映画の雰囲気を高める不気味で効果的な音楽などの要素が相まってスリリングな体験を楽しめる作品となっています。
本作はトマス・ハリスの同名小説の2度目の映画化（1度目は1986年の映画「刑事グラハム／凍りついた欲望」）であり、ハンニバル・レクター博士シリーズの3作目にあたります。
本作の中で重要な役割を果たすウィリアム・ブレイクの絵画「巨大な赤い龍と太陽を着た女」は、劇中で実際にブルックリン美術館に収蔵されているものが登場します。
本作のオープニングシーンで演奏される楽曲は、フェリックス・メンデルスゾーンの「スケルツォ」（「夏の夜の夢」より）であり映画の雰囲気を高めています。
2002年の映画「レッド・ドラゴン」と原作小説にはいくつかの違いがあります。映画は原作のストーリーを基にしていますが、以下のような点で原作と異なる部分があります。
- 映画の冒頭はハンニバル・レクター博士がコンサートホールでクラシック音楽を聴いているシーンから始まりますが、原作ではこのシーンはありません。
- 映画ではウィル・グレアムがFBI捜査官としての役割を果たしていますが、原作では造船所で働いている設定です。
- レクター博士の逮捕に関する詳細は映画では序盤に描かれていますが、原作では物語の後半部分で語られます。
- 原作ではレクター博士は脇役であり、映画に比べて登場シーンが少なくなっています。
1986年の映画「刑事グラハム／凍りついた欲望」と2002年の映画「レッド・ドラゴン」は、同じ原作「レッド・ドラゴン」に基づいていますが、いくつかの違いがあります。
- 「刑事グラハム／凍りついた欲望」はマイケル・マンが監督し、彼の特徴的なスタイルが反映されています。一方、「レッド・ドラゴン」はブレット・ラトナーが監督しており、より現代的な演出がなされています。
- 1986年版ではブライアン・コックスがレクターを演じており、彼の解釈はアンソニー・ホプキンスのものとは異なります。ホプキンスのレクターはよりカリスマ的で、映画全体に大きな影響を与えています。
- 1986年版は当初「レッド・ドラゴン」というタイトルでしたが、「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」の興行失敗を受けて「Manhunter」に変更されました。2002年版は原作のタイトルをそのまま使用しています。
- 両作品とも原作のストーリーラインを踏襲していますが、細部においてキャラクターの背景や関係性に違いがあります。例えば、1986年版ではウィル・グレアムのキャラクターがより深く掘り下げられています。
映画「レッド・ドラゴン」のあらすじ
FBI1の捜査官・グレアムは精神科医・レクターの協力を得てある連続殺人犯の捜査を進めていたが、ある時、レクター博士自身が犯人であることに気づく。
逮捕劇の末、レクター博士は終身刑となるがグレアムも重傷を負い、その後FBIを辞める。
3年後、新たな連続一家惨殺事件が発生し、手詰まりになったFBIはグレアムに捜査協力を依頼する。
グレアムは犯人の心理に迫るため、収監されているレクター博士の元を訪れ助言を求める。
一方、犯人であるフランシス・ダラハイドは顔の障害によるトラウマを抱え、それを超越するために犯罪を犯していた。
ダラハイドは自分の体にレッド・ドラゴンのタトゥーを入れ、強さを求めるが、盲目の女性・リーバとの出会いによって変化が訪れる。
リーバとの恋愛により、彼は犯罪をやめる決意をする。
しかし、グレアムが事件の核心に迫るにつれ、ダラハイドは逮捕が迫っていると感じリーバと無理心中を図る。
だが、ダラハイドはリーバの命を奪うことはできず、ひとりで命を絶つ。
その後、家の中で見つかったなきがらは、ダラハイドのものではなかった。
そして、グレアムの前に現れたダラハイドは、グレアムの息子を人質に取り…。
映画「レッド・ドラゴン」のスタッフ
監督：ブレット・ラトナー
製作：ディノ・デ・ラウレンティス、マーサ・デ・ラウレンティス
製作総指揮：アンドリュー・Ｚ・デイヴィス
原作：トマス・ハリス
脚本：テッド・タリー
撮影：ダンテ・スピノッティ
編集：マーク・ヘルフリッチ
音楽：ダニー・エルフマン
映画「レッド・ドラゴン」のキャスト※（）内は日本語吹き替え版声
ハンニバル・レクター博士：アンソニー・ホプキンス（麦人）
ウィル・グレアム：エドワード・ノートン（井上倫宏）
フランシス・ダラハイド：レイフ・ファインズ（小杉十郎太）
リーバ・マクレーン：エミリー・ワトソン（山像かおり）
フレディ・ラウンズ：フィリップ・シーモア・ホフマン（塩屋浩三）
モリー・グレアム：メアリー＝ルイーズ・パーカー（安藤麻吹）
ジャック・クロフォード：ハーヴェイ・カイテル（池田勝）
チルトン博士：アンソニー・ヒールド（小島敏彦）
バーニー：フランキー・フェイソン（茶風林）
ジョシュ・グレアム：タイラー・パトリック・ジョーンズ（乾政子）
ブレンダ・ストロング
マーク・モーゼス
ヴァレリー・リーズ：マルグリット・マッキンタイア（小池亜希子）
エリザベス・デネヒー
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映画「レッド・ドラゴン」の関連作品
羊たちの沈黙 (1991)
監督：ジョナサン・デミ
出演：ジョディ・フォスター、アンソニー・ホプキンス、スコット・グレン他
ハンニバル (2001)
監督：リドリー・スコット
出演：アンソニー・ホプキンス、ジュリアン・ムーア、ゲイリー・オールドマン他
「ハンニバル・レクター博士」シリーズ第2作となる作品。
ＦＢＩ特別捜査官・クラリスは、レクター博士がイタリアに潜伏している事実をつかみ…。
監督：ブレット・ラトナーのその他の作品
ヘラクレス (2014)
監督：ブレット・ラトナー
出演：ドウェイン・ジョンソン、イアン・マクシェーン、ルーファス・シーウェル他
スティーヴ・ムーアによるグラフィックノベルを原作とする作品。
ギリシャ神話の世界の英雄・ヘラクレスは、トラキアの王女から反乱軍により危機に陥った国を助けてほしいと頼まれ…。
出演：アンソニー・ホプキンスのその他の作品
M：I-Ⅱ（2000）
監督：ジョン・ウー
出演：トム・クルーズ、タンディ・ニュートン、ヴィング・レイムス、アンソニー・ホプキンス他
ＲＥＤリターンズ (2013)
監督：ディーン・パリソット
出演：ブルース・ウィリス、ジョン・マルコヴィッチ、メアリー＝ルイーズ・パーカー、アンソニー・ホプキンス他
「ＲＥＤ／レッド」の続編。
元CIAエージェントのフランクは、自身が関わった過去の極秘プロジェクトにより追われる身となり…。
出演：エドワード・ノートンのその他の作品
ファイト・クラブ (1999)
監督：デヴィッド・フィンチャー
出演：エドワード・ノートン、ブラッド・ピット、ヘレナ・ボナム・カーター他
素晴らしきかな、人生 (2016)
監督：デヴィッド・フランケル
出演：ウィル・スミス、エドワード・ノートン、キーラ・ナイトレイ他
6歳の娘を失った悲しみにより無気力な日々を過ごす会社経営者のハワード。
見かねた会社の仲間たちは奇想天外な方法で彼を立ち直らせようとする…。
犬ヶ島 (2018)
監督：ウェス・アンダーソン
声の出演：エドワード・ノートン、ビル・マーレイ、野村訓市、渡辺謙他
アステロイド・シティ (2023)
監督：ウェス・アンダーソン
出演：ジェイソン・シュワルツマン、スカーレット・ヨハンソン、トム・ハンクス、エドワード・ノートン他
出演：レイフ・ファインズのその他の作品
タイタンの戦い (2010)
監督：ルイ・ルテリエ
出演：サム・ワーシントン、ジェマ・アータートン、マッツ・ミケルセン、レイフ・ファインズ他
007／ノー・タイム・トゥ・ダイ (2020)
監督：キャリー・ジョージ・フクナガ
出演：ダニエル・クレイグ、ラミ・マレック、レア・セドゥ、レイフ・ファインズ他
キングスマン：ファースト・エージェント（2021）
監督：マシュー・ヴォーン
出演：レイフ・ファインズ、ハリス・ディキンソン、ジェマ・アータートン他
「ザ・シークレット・サービス」を原作とする「キングスマン」シリーズの三作目。
第一次世界大戦が迫る時代、英国貴族オーランド・オックスフォード公は戦争回避のために奔走するが…。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
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