Ｊ・Ｒ・Ｒ・トールキンによる児童文学『ホビットの冒険』を原作とする映画「ホビット」3部作の第3作。
各種族が力を合わせ邪竜・スマウグを倒すことに成功するが、その後に待っていたのは各種族の対立だった。
Ｊ・Ｒ・Ｒ・トールキン原作の「ロード・オブ・ザ・リング」と同じピーター・ジャクソンが監督を務め、シリーズを通して出演するマーティン・フリーマン、イアン・マッケラン、リチャード・アーミティッジなどに加え、オーランド・ブルーム、ケイト・ブランシェット、ベネディクト・カンバーバッチなどが出演する映画「ホビット 決戦のゆくえ」
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映画「ホビット 決戦のゆくえ」の作品情報・あらすじ・感想
「ホビット 決戦のゆくえ」は、2014年に公開されたニュージーランド・アメリカのファンタジー映画。
2012年に公開された「ホビット 思いがけない冒険」、2013年に公開された「ホビット 竜に奪われた王国」の続編で、三部作の最終章となります。
竜に奪われた王国を取り戻したドワーフたちと、闇の勢力の戦いを描いています。
製作が発表された時点では2部作の予定でしたが、撮影終了後に3部作に変更。
元々2部作のつもりで撮影したものに、追加撮影したもので構成されました。
監督は第1章、第2章に引き続きピーター・ジャクソンが務めています。
主人公ビルボ・バギンズ役のマーティン・フリーマンや、ガンダルフ役のイアン・マッケランなど第1章から登場している主要キャラクターは同じ俳優が演じました。
興行収入は9.6億ドル。
SF、ファンタジー、ホラージャンルの映画やドラマにおくられるサターン賞で、最優秀ファンタジー映画賞と助演男優賞を受賞しました。
映画「ホビット 決戦のゆくえ」のあらすじ
祖国・エレボールに到着したドワーフたち。
竜・スマウグに存在を知られていないビルボは、スマウグの目を盗んで秘宝アーケン石を探していた。
しかし、ビルボはスマウグに見つかり、ドワーフたちが戻ってきたことに腹を立てたスマウグは見せしめに湖の町エスガルドを襲いに飛び立ってしまう。
スマウグの攻撃により火の海と化したエスガルド。
バルドは弓矢でスマウグに立ち向かうが、歯が立たない。
その時、バルドの息子・バインが伝説の黒い矢を持って現れた。
すでにバルドの弓矢は壊れていたが、息子の助けを借り、伝説の黒い矢をスマウグに放つ。
するとその矢は命中し、見事、バルドはスマウグを討ち取ることに成功した。
しかし、エスガルドは焼野原となってしまい、家を失った人々はエレボールを目指すこととなった。
毒が回り瀕死の状態だったキーリはタウリエルによる解毒のおかげで体が回復していた。
種族を超えて一緒に過ごしたいと願うキーリに対し、タウリエルは別れを告げる。
エレボールでは、ドワーフの王・トーリンが莫大な財宝を目の前にし欲望に目を曇らせていた。
ビルボはアーケン石を財宝の山から見つけ出していたが、トーリンに渡すことでトーリンの独占欲がひどくなることを恐れ、渡せずにいた。
エレボールに到着したエスガルドの民たちは、トーリンがエスガルド滞在中に約束した財宝の分配を求めた。
また、エルフのスランドゥイルたちも財宝を求めエレボールにやって来る。
逃げ出した領主に代わりエスガルドの民をまとめることとなったバルドと、スランドゥイルはトーリンに和平を求めるが、トーリンはこれを拒絶。
エレボールでは戦争が起ころうとしていた。
一方、ドワーフたちと別れ”ネクロマンサー”の噂を調べていたガンダルフは、闇の勢力に見つかり、捕らえられていた。
エルフのガラドリエル、エルロンド、魔法使いのサルマンの助けを得て、命を取り留めたガンダルフは、圧倒的な兵力のオークがエレボールに進軍していることを伝えるため、エレボールへ急行する。
またレゴラスもエレボールに向けて大軍勢のオークが進んでいることに気づき、タウリエルとエレボールに向かった。
エレボールにはトーリンの従兄弟であるダインの軍勢が到着し、ドワーフ軍に対する人間・エルフ連合軍の攻撃が開始されようとしていた。
ガンダルフも到着し、オークの軍勢が迫っていることを知らせるが、スランドゥイルは聞く耳を持たない。
一方ビルボもアーケン石を使ってトーリンに戦争をやめるようにと説くのだが、見つけたアーケン石をこれまで隠し持っていたビルボにトーリンは激怒する。
そんな中、オークの軍勢がエレボールに到着した。
エルフとダイン率いるドワーフたちはオーク軍と交戦する。
巨大なトロールを使って進軍してくるオーク軍に対し、劣勢のエルフとドワーフ軍。
助けを求めるダインに対し、トーリンは加勢せず城からその様子を見ていた。
仲間たちはそんなトーリンの姿にがっかりしていた。
トーリンはひとり皆の元を離れ、自問自答する。
財宝に飲み込まれる幻覚を見たトーリンは我に返り、財宝の魔力に取りつかれていたことに気づく。
そして、エレボールに到着してからの行いを反省し、先陣を切って戦場へと繰り出すのだった…。
映画「ホビット 決戦のゆくえ」の感想
「旅」を描いてきた第１章、第２章とはうってかわり、最初から最後までほぼ「決戦」のみを描いた最終章。
第２章の最後で目的地のエレボールに到着したので、最終章の展開がどうなるのか気になっていましたが、ひたすら戦いが繰り広げられる２時間です。
しかし、財宝の魔力にとりつかれたトーリンや真のリーダーとして民を率いていくバルドなど、バトルシーンの合間に各キャラクターのドラマが描かれていることで、「決戦」に深みを持たせてくれています。
最終章のみ観てしまうと、バトルのみで単調に感じてしまうかもしれませんが、第１章からドワーフたちの冒険を見守ってきた視聴者にとっては、最後の大決戦として、登場人物の言葉や行動ひとつひとつに意味を感じ、込み上げるものがあるかもしれません。
映画「ホビット 決戦のゆくえ」のスタッフ
監督：ピーター・ジャクソン
製作：キャロリン・カニンガム、ゼイン・ワイナー、フラン・ウォルシュ、ピーター・ジャクソン
製作総指揮：アラン・ホーン、トビー・エメリッヒ、ケン・カミンズ、キャロリン・ブラックウッド
原作：Ｊ・Ｒ・Ｒ・トールキン
脚本：フラン・ウォルシュ、フィリッパ・ボウエン、ピーター・ジャクソン、ギレルモ・デル・トロ
撮影：アンドリュー・レスニー
特殊メイク：リチャード・テイラー
プロダクションデザイン：ダン・ヘナ
衣装デザイン：ボブ・バック、アン・マスクリー、リチャード・テイラー
編集：ジャベツ・オルセン
音楽：ハワード・ショア
シニア視覚効果監修：ジョー・レッテリ
映画「ホビット 決戦のゆくえ」のキャスト※（）内は日本語吹き替え版声優
ガンダルフ：イアン・マッケラン（羽佐間道夫）
ビルボ・バギンズ：マーティン・フリーマン（森川智之）
トーリン・オーケンシールド：リチャード・アーミティッジ（東地宏樹）
タウリエル：エヴァンジェリン・リリー（甲斐田裕子）
スランドゥイル：リー・ペイス（森田順平）
バルド：ルーク・エヴァンス（山路和弘）
スマウグ：ベネディクト・カンバーバッチ（大友龍三郎）
バーリン：ケン・ストット（稲垣隆史）
ボフール：ジェームズ・ネスビット（平田広明）
くろがね山のダイン：ビリー・コノリー（石塚運昇）
キーリ：エイダン・ターナー（土田大）
フィーリ：ディーン・オゴーマン（落合弘治）
ドワーリン：グレアム・マクタヴィッシュ（玄田哲章）
湖の町の統領：スティーヴン・フライ（銀河万丈）
アルフリド：ライアン・ゲイジ（河本邦弘）
茶のラダガスト：シルヴェスター・マッコイ（野島昭生）
グローイン：ピーター・ハンブルトン（稲葉実）
オイン：ジョン・カレン（小島敏彦）
ドーリ：マーク・ハドロウ（茶風林）
ノーリ：ジェド・ブロフィー（佐藤せつじ）
ビフール：ウィリアム・キルシャー
ボンブール：スティーヴン・ハンター（斎藤志郎）
オーリ：アダム・ブラウン（宮田幸季）
バイン：ジョン・ベル（三宅貴大）
アゾグ：マヌー・ベネット
ボルグ：ジョン・チュイ
ガラドリエル：ケイト・ブランシェット（塩田朋子）
老いたビルボ：イアン・ホルム（山野史人）
サルマン：クリストファー・リー（大木民夫）
エルロンド卿：ヒューゴ・ウィーヴィング（菅生隆之）
レゴラス：オーランド・ブルーム（平川大輔）
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映画「ホビット 決戦のゆくえ」の関連作品
ホビット 思いがけない冒険 (2012)
監督：ピーター・ジャクソン
出演：イアン・マッケラン、マーティン・フリーマン、リチャード・アーミティッジ他
ホビット族のビルボ・バギンズは、邪竜・スマウグに奪われたドワーフの国を取り戻すための旅に加わることとなり…。
ホビット 竜に奪われた王国 (2013)
監督：ピーター・ジャクソン
出演：イアン・マッケラン、マーティン・フリーマン、リチャード・アーミティッジ他
「ホビット」3部作の第2作。
はなれ山を目指して旅する一行はオークに襲われて窮地に陥る。
そんな時、エルフのレゴラスたちがやってきて味方するのだった…。
ロード・オブ・ザ・リング (2001）
監督：ピーター・ジャクソン
出演：イライジャ・ウッド、イアン・マッケラン、ヴィゴ・モーテンセン、ケイト・ブランシェット他
ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 (2002）
監督：ピーター・ジャクソン
出演：イライジャ・ウッド、イアン・マッケラン、ヴィゴ・モーテンセン、ケイト・ブランシェット他
ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 (2003）
監督：ピーター・ジャクソン
出演：イライジャ・ウッド、イアン・マッケラン、ヴィゴ・モーテンセン、アンディ・サーキス、ケイト・ブランシェット他
出演：イアン・マッケランのその他の作品
ゴールデンボーイ (1989)
監督：ブライアン・シンガー
出演：ブラッド・レンフロー、イアン・マッケラン、ブルース・デイヴィソン他
ダ・ヴィンチ・コード (2006)
監督：ロン・ハワード
出演：トム・ハンクス、オドレイ・トトゥ、イアン・マッケラン他
キャッツ（2019）
監督：トム・フーパー
出演：ジェームズ・コーデン、ジュディ・デンチ、ジェイソン・デル―ロ、イドリス・エルバ、ジェニファー・ハドソン、イアン・マッケラン他
満月が輝く夜、ロンドンのゴミ捨て場に”ジェリクルキャッツ”と呼ばれる猫たちが集まってくる。
その日は、年に１度の舞踏会が開催され、新たな人生を始めることの出来るただ１匹の猫が選ばれる特別な日だった。
出演：マーティン・フリーマンのその他の作品
ショーン・オブ・ザ・デッド (2004)
監督：エドガー・ライト
出演：サイモン・ペッグ、ケイト・アシュフィールド、ニック・フロスト、マーティン・フリーマン他
ブラックパンサー (2018)
監督：ライアン・クーグラー
出演：チャドウィック・ボーズマン、マイケル・Ｂ・ジョーダン、ルピタ・ニョンゴ、マーティン・フリーマン他
「マーベル・シネマティック・ユニバース」の第18作となる作品。
アフリカに存在する超文明国・ワカンダで新しい国王が誕生する。
新国王であるティ・チャラには国王としての務めとは別に、スーパーヒーロー・ブラックパンサーとして戦うしきたりもあり…。
出演：ベネディクト・カンバーバッチのその他の作品
1917 命をかけた伝令 (2019)
監督：サム・メンデス
出演：ジョージ・マッケイ、ディーン＝チャールズ・チャップマン、マーク・ストロング、ベネディクト・カンバーバッチ他
スパイダーマン：ノー・ウェイ・ホーム（2021）
監督：ジョン・ワッツ
出演：トム・ホランド、ゼンデイヤ、ベネディクト・カンバーバッチ他
ドクター・ストレンジ／マルチバース・オブ・マッドネス (2022)
監督：サム・ライミ
出演：ベネディクト・カンバーバッチ、エリザベス・オルセン、キウェテル・イジョフォー他
「マーベル・シネマティック・ユニバース」第28作となる作品。
元外科医で現在は魔術師であるドクター・ストレンジ。
ある日、マルチバースを自由に移動できるアメリカ・チャベスを助けたことから、魔術師同士の激しい戦いに巻き込まれることとなる。
出演：ルーク・エヴァンスのその他の作品
タイタンの戦い (2010)
監督：ルイ・ルテリエ
出演：サム・ワーシントン、ジェマ・アータートン、マッツ・ミケルセン、ルーク・エヴァンス他
ワイルド・スピード EURO MISSION (2013)
監督：ジャスティン・リン
出演：ヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、ドウェイン・ジョンソン、ミシェル・ロドリゲス、ルーク・エヴァンス他
ワイルド・スピード ＳＫＹ ＭＩＳＳＩＯＮ (2015)
監督：ジェームズ・ワン
出演：ヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、ドウェイン・ジョンソン、ルーク・エヴァンス他
ワイルド・スピード ＩＣＥ ＢＲＥＡＫ (2017)
監督：Ｆ・ゲイリー・グレイ
出演：ヴィン・ディーゼル、ドウェイン・ジョンソン、ジェイソン・ステイサム、ルーク・エヴァンス他
「ワイルド・スピード」シリーズ第8作。
ANNA／アナ (2019)
監督：リュック・ベッソン
出演：サッシャ・ルス、ルーク・エヴァンス、キリアン・マーフィ他
ミッドウェイ (2019)
監督：ローランド・エメリッヒ
出演：エド・スクライン、パトリック・ウィルソン、ウディ・ハレルソン、ルーク・エヴァンス、豊川悦司、國村隼他
太平洋戦争の命運を分けたといわれるミッドウェイ海戦。
そこにいたるまでの日米両軍の動きを最新の歴史研究を踏まえて実写映画化した作品。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
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