「ターミネーター」シリーズの第3作である「ターミネーター3」は、ネットなどでは評価が低いようです。
「ターミネーター3」は本当につまらない駄作なのでしょうか?
実際に見てみた感想と、「ターミネーター3」の楽しさを倍増させるトリビアなどの情報を調べてみましたので合わせてお楽しみください。
「ターミネーター3」の感想
「ターミネーター3」の評価をネットで調べると、あまりよくないようです。
しかし、私は実際に見て、「名作ではないけれど、十分に楽しめる作品だった」という感想を持ちました。
「ターミネーター3」の大きなポイントとしては、やはり、アーノルド・シュワルツェネッガーが出演して、前2作と同じように”マシン”としてのターミネーター役を演じている、ということになるでしょう。
2019年の「ターミネーター:ニュー・フェイト」でも、確かにシュワルツェネッガーがターミネーター役を演じているのですが、年齢が年齢ですし、またはっきりした理由はわかりませんが、”マシン”の演技をしていないんですよね。
その意味で「ターミネーター3」は、前2作のファンも安心して見ていられるのではないでしょうか。
「2」で回避したはずの”審判の日”が発生してしまうことについては意見の分かれる所だと思いますが、そもそも”審判の日”がなければターミネーターは出現しませんし、出現しなければ物語としては成立しないので仕方がないように思われます。
アクションについては文句なく「2」にひけをとらない迫力といえます。
特に新型ターミネーターのT-Xは「2」のT-1000とは違った迫力があり、また、新しい能力なども面白いと思いました。
T-850とT-Xが建物を破壊しながら肉弾戦を繰り広げるシーンは興奮させられました。
クレーン車を使ったカーチェイスシーンも、「2」へのオマージュを感じさせながらもスケールアップしており印象に残りました。
それから、”審判の日”が始まるまで「後○時間」という期限があるのも、緊張感を高める効果を与えていると思いました。
また、細かいギャグも個人的に好きです。
T-850が登場して服を奪うシーンとか、墓地での銃撃戦のシーンとかですね。
墓地でのシーンは、恐らく「続・荒野の用心棒」のパロディなのでしょうね。
見方によっては”強引に作った続編”ともいえますが、「2」に興奮した人なら成長したジョン・コナーの姿を見たいと思うのは当然のことだと思われます。
「ターミネーター3」はそんなファンのリクエストに応え、成長したジョン・コナーとT-800との共闘を実現させた娯楽大作といえるのではないでしょうか。
「ターミネーター3」の監督について
「ターミネーター」「ターミネーター2」を監督したジェームズ・キャメロンが「物語はすでに完結している」という考えから製作から手を引いたため、「ターミネーター3」の監督候補として様々な有名監督の名前が挙がっていました。
リドリー・スコット、ジョン・マクティアナン、デヴィッド・フィンチャー、ローランド・エメリッヒ、アン・リーといった人々で、このうち、リドリー・スコットは同時期に「ブラックホーク・ダウン」、アン・リーは「ハルク」の撮影スケジュールが決定していたため実現しなかったそうです。
そこで「ブレーキ・ダウン」「U-571」を監督したジョナサン・モストウが監督を手がけることになりました。
モストウは「シリーズのファンとして、成長したジョン・コナーを描いてみたい」と語ったそうです。
「ターミネーター3」のトリビア
クライマックスのT-Xとの対決シーンでT-850が言うセリフ「You are terminated(お前を抹殺する)」は、シュワルツェネッガーが語ったところによると「後世に残るような決めゼリフをスタッフと相談して、その結果、本編で言っているものになった」とのことです。
実はこのセリフは第1作「ターミネーター」でサラ・コナーがターミネーターをプレス機で破壊する時に言うセリフと同じです。
「ターミネーター3」では、「ターミネーター」「ターミネーター2」でのパターンを踏襲した描写、及び、オマージュを捧げたともいえる描写が多数あります。
「物語の冒頭でひとりだけターミネーターの存在を知っている人物がいる」
本作ではジョンですね。
「1」ではカイル、「2」ではサラとなります。
「T-800型のターミネーターはサングラスをかけてバイクに乗る」
ちなみに本作で最初にT-850がかけたサングラスは、ミュージシャンのエルトン・ジョンがかけていたタイプのものと同じです。
「T-800型が車を盗むときは、必ず窓ガラスを割ってエンジン直結で始動させている」
「本作でT-850が盗んだ車を動かす前にサンバイザーから腕時計を取り出すのは、「2」でジョンからサンバイザーからキーを取り出すことを教えられるシーンへのオマージュ」
「敵となるターミネーターは、必ず大型車で追いかけてくる」
「1」では石油タンク車、「2」ではトレーラー、本作ではクレーン車となっています。
「「1」と「2」に登場したアール・ボーエン演じる医師・シルバーマンが本作にも登場している」
「T-800型が警察の特殊部隊を銃撃するが、ひとりも死者を出さない」
アーノルド・シュワルツェネッガーは、当初、キャメロンが監督しないことを理由に出演しないつもりでしたが、当時、人気が下降していたこともあり、結局、出演を承諾したそうです。
リンダ・ハミルトンにも出演オファーがありましたが、「ドラマがない」との理由から断ったそうです。
エドワード・ファーロングにも出演オファーがあったようですが、当時、彼の素行の悪さなどが報道されていたこともあり、結局、出演は見送られました。
本作の敵の新型ターミネーター役としては、ヴィン・ディーゼル、ジュード・ロウ、ファムケ・ヤンセン、キャリー=アン・モスなどが候補として挙がっていたそうです。
本作は当初、カナダで撮影される予定でしたが、シュワルツェネッガーのこだわりから彼の出演料を抑えてロサンゼルスで撮影されることになりました。
本作に登場する初期型ターミネーター”T-1″は、CGだけでなく約1,700万円をかけた実物大のモデルも3体製作されました。
映画本編に使われなかった未公開シーンでは、シュワルツェネッガーがT-800のモデルとなった人物であるウィリアム・キャンディ軍曹を演じています。
この人物にはセリフもあり、ドイツなまりの英語をしゃべっています。
「ターミネーター3」のカーチェイスについて
本作の見せ場のひとつであるクレーン車とのカーチェイスシーンは、道路ではなくボーイング社の工場敷地で撮影されました。
撮影に使用したクレーン車は特注品で、150万ドルもしたそうです。
このシーンでの車とクレーン車は実際の車両が使われていますが、クレーン車のフックはCGで、タイミングを合わせて爆発させているとのことです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「ターミネーター3」の感想、そして監督やトリビア、カーチェイスシーンについての情報をお届けしました。
「ターミネーター」シリーズのファン、そして、アクション映画やSF映画のファンならば十分楽しめる作品だと思います。
動画配信サービスで見放題で見ることができますから、ぜひ見てくださいね。
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