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過去から続く吸血鬼と狼男族の果てしない闘いの中で燃え上がるヴァンパイアのヒロインと人間の医師との恋を描くアクション・ホラー。
計5作のシリーズの第1作となる映画「アンダーワールド」

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映画「アンダーワールド」の作品情報・あらすじ・感想
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映画「アンダーワールド」の関連作品
まとめ

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映画「アンダーワールド」の作品情報・あらすじ・感想

映画「アンダーワールド」はヴァンパイアや狼男を主題としたアクション映画で、2003年に公開されました。
以後、「アンダーワールド」シリーズとして、2016年までに本作を合わせて計5本の映画が公開されています。

本作が初監督作品となるレン・ワイズマンは「アンダーワールド」シリーズに深く関わり、次回作では監督、それ以降の作品でも監督を他の人に任せながらもキャラクター創造や製作として参加しています。
また、その他にも「ダイハード4.0」や「トータル・リコール」の監督を務めています。

出演は「パール・ハーバー」「トータル・リコール」のケイト・ベッキンセイル、「ストレンジャーズ/戦慄の訪問者」のスコット・スピードマン、「ナターシャの歌に」のビル・ナイなど。

本作に関するアイデアが次々溢れたことにより、当初予定していた前半のエピソードを膨らませることで本作「アンダーワールド」が完成し、事前に用意されていたエピソードを調整して続編が製作されました。
そのため次作の「アンダーワールド：エボリューション」は直接の続編です。　

「エイリアン」「プレデター」「パンプキンヘッド」などの作品が参考にされ、狼男の迫力を出すためにCGではなく着ぐるみ、特撮やワイヤーアクションが使われています。
また、狼男は暗闇でのシーンが多くなることを考慮し、敢えて全身に毛がない姿を意識して作られています。

監督のレン・ワイズマンはもともと美術デザイナー出身で、「メン・イン・ブラック」などのアート部門に関わっていました。
その経験が活かされ、全体が「青と黒を基調にしたゴシック・インダストリアル調」の独特な映像美に仕上がりました。

ストーリー構想は「吸血鬼と狼男の戦争を背景にした禁断の恋」。
ワイズマンは「銃を持った吸血鬼」というビジュアル・コンセプトを最初に思いついたそうです。
その後、脚本家ダニー・マクブライド（俳優のダニーとは別人）と共に世界観を膨らませました。

タイトルの「Underworld（地下世界）」の通り、映画のほとんどが夜間または暗所で撮影されています。
実際にブダペストの古い建築を利用して撮られ、昼間のシーンは一切登場しません。

当時はまだCG技術が高価だったため、ライカン（狼男）はスーツアクターによる実物プロップ（機械仕掛けのマスク）が多用されました。
ワイズマン監督は「CGを最小限にしてリアルな質感を重視した」と語っています。
その結果、今見ても古びない“生っぽいモンスター”表現が実現しています。

主演のケイト・ベッキンセイル（セリーン役）は、当時アクション映画の経験がなく、撮影前に数か月に及ぶトレーニングを受けました。
彼女は「皮の衣装とコルセットが本当に苦しかった。呼吸するのも大変」と後に語っています。

撮影中に監督のレン・ワイズマンと恋愛関係に発展。のちに結婚（2004年）します。
当時ケイトは俳優マイケル・シーン（作中のルシアン役）と交際しており、彼との間に娘もいました。
つまり「元恋人が共演者、現恋人が監督」という複雑な現場だったのです。
しかし全員プロフェッショナルに徹し、撮影は問題なく進行したそうです。

吸血鬼と狼男の設定が、ロールプレイングゲーム『ヴァンパイア：ザ・マスカレード』（White Wolf社）と酷似しているとされ、制作者が著作権侵害で訴えられました。
結果的に裁判は和解で終了し、シリーズはそのまま継続されました。

撮影時は普通の色味だったものを、後のポストプロセスですべて青～グレー系のトーンに変換。
これが「アンダーワールド＝青い映画」という印象を決定づけました。

革のボディスーツとガンアクションは、ワイズマン監督が「マトリックス」に衝撃を受けたことがきっかけ。
ただし、彼は「単なるコピーではなく、“吸血鬼の戦士としての美”を出したかった」と説明しています。

映画「アンダーワールド」のあらすじ

古くはアレクサンデル・コルヴィナスがウイルスに感染し、人類で初めて不老不死になった。
3人の息子は不死の力を引き継いでいたが、その内のふたりから吸血鬼と狼男の種族に分かれたのだった。

長い年月が経ったある日、吸血鬼であり処刑人であるセリーンは仲間と共に狼男を追い、地下鉄のホームでの戦闘によってそのうちのひとりを仕留めたその時、地下の奥から狼男の声を聞く。

さらなる調査が必要だと感じたセリーンはアジトへ戻り、リーダー代行のクレイヴンに直訴するのだが、眠っている長老が目覚める復活祭の準備に忙しく、調査は不要だと相手にしてもらえない。

気になったセリーンは独自に調査を開始する。

青年・マイケルが追われていることを知ったセリーンは彼を探し出し、会いに行く。
しかし複数の狼男の襲撃に遭い、マイケルは噛まれてしまう。

セリーンはマイケルをアジトへ連れていくのだが、クレイヴンに話してもやはり相手にはされず、混乱したマイケルが逃げ出した。

実はクレイヴンは狼男のルシアンと密約を交わしており、彼を討ち取ったと虚偽の報告をして逃がし、後に自分たちの目的を果たそうと動いていた。

長い間、吸血鬼が狼男を従属させる関係が続いていたのだが、吸血鬼と狼男の禁断の恋をきっかけに、父親のビクターは娘のソーニャを処刑し、それを知ったルシアンはビクターへの復讐を誓ったのだが、激しく対立した吸血鬼と狼男の戦いの中で死亡したという噂が流れた。

3人いる長老のひとりであるビクターへの復讐、そしてクレイヴンが長老となり、吸血鬼と狼男の長きにわたる因縁に決着をつける。
これこそがふたりの狙いであった。

クレイヴンに不信感を覚えたセリーンは独自に動くことを決め、復活祭を無視してビクターを起こす。
しかし長老は3人いて、目覚めるのは自分の順番ではないと怒りを見せたビクターは状況を説明したセリーンを信じず、クレイヴンを信頼して彼女を監禁してしまう。

そうしている間にもルシアンの計画は進み、隠れ家に匿っていたマイケルはさらわれてしまい、長老のアメリアは狼男の襲撃で死亡してしまう。　

セリーンは狼男のひとりを捕まえ、ルシアンの目的を知るのだが……。

映画「アンダーワールド」の感想

吸血鬼と狼男がメインになるということで、おどろおどろしい雰囲気や暗闇が本作の特徴をよく表していて、緊張感が漂う戦闘シーンはスタイリッシュでかっこよく、とても面白い作品でした。

現代に潜む吸血鬼と狼男は一見してそれと気付く姿ではないので、変身した狼男の姿はもちろん、人間の姿であっても油断はできません。　

本作は吸血鬼のセリーンが主人公であるゴシック・ホラー的な雰囲気が漂います。
そして、終始何が起こるかわからない緊張感が付きまとい、後に明かされる謎も多く、それが本作の特徴になっています。

映画「アンダーワールド」のスタッフ

監督：レン・ワイズマン
製作：ゲイリー・ルチェッシ、トム・ローゼンバーグ、リチャード・Ｓ・ライト
製作総指揮：ロバート・ベルナッキ、ジェームズ・マクウェイド、スキップ・ウィリアムソン、テリー・Ａ・マッケイ、ヘンリー・ウィンタースターン
原案：レン・ワイズマン、ケヴィン・グレイヴォー、ダニー・マクブライド［脚本］
脚本：ダニー・マクブライド［脚本］
撮影：トニー・ピアース＝ロバーツ
美術：ブルトン・ジョーンズ
編集：マーティン・ハンター
音楽：ポール・ハスリンジャー
衣裳デザイン：ウェンディ・パートリッジ

映画「アンダーワールド」のキャスト※（）内は日本語吹き替え版キャスト

セリーン：ケイト・ベッキンセイル（田中敦子）
マイケル・コーヴィン：スコット・スピードマン（三木眞一郎）
クレイヴン：シェーン・ブローリー（小山力也）
ルシアン：マイケル・シーン（大塚芳忠）
ビクター：ビル・ナイ（小川真司）
シング：アーウィン・レダー（荒川太朗）
エリカ：ソフィア・マイルズ（園崎未恵）
カーン：ロビー・ギー（佐々木誠二）
Ｄｒ．アダム：ウェントワース・ミラー（平川大輔）
レイズ：ケヴィン・グレイヴォー（大友龍三郎）
リック・セトロン

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